当社、鹿島建設株式会社(代表取締役社長 桐生雅文、以下「鹿島」)及び株式会社竹中工務店(取締役社長 丁野成人、以下「竹中工務店」)の3社は、建設現場で使用する防炎シートの水平リサイクルに関する実証事業を開始しました。
水平リサイクルとはマテリアルリサイクルの一種で、使用済み製品を回収、再原料化して、再び同じ種類の製品を製造するリサイクルのことです。これは、廃プラスチックなどを燃焼させて熱回収するサーマルリサイクルなどに比べCO2排出量が少ないため、環境負荷の小さい先進的なリサイクル手法です。
本事業では、鹿島および竹中工務店の建設現場で使用した防炎シートを回収し、当社がリサイクル処理を行い新たな防炎シートとして再製品化します。再生防炎シートは、鹿島および竹中工務店の建設現場で再使用され、3社が連携して「使用、回収、再製品化、再使用」という一連の流れを実証する計画です。
防炎シートの水平リサイクルは建設業界において初めての試みであり、循環型社会の実現に向けた重要な一歩となるものと考えます。3社は本事業を通じて、建設現場における持続可能な資源循環の新しいモデルの構築を目指してまいります。

【背景】
2022年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行され、プラスチック製シートなどについても水平リサイクルを含めたマテリアルリサイクルの推進が求められています。
建設現場で発生するプラスチック廃棄物の一つである使用済み防炎シートは、含有する防炎剤の問題から水平リサイクルが困難とされていましたが、当社の技術開発によって、その実現に向けた技術的課題の解決に目処が立ちました。一方で、水平リサイクルを実用化するには、技術的に可能であるだけでなく、使用済みの防炎シートを継続的に回収し、安定的にリサイクル工程に投入できる仕組みが必要です。
そこで3社は、防炎シートのリサイクルに加え、リサイクルに関わるサプライチェーン全体としての実現可能性を検証する実証事業に取り組むこととしました。
【実証事業の概要】
本事業は3社が、防炎シートの使用から回収、再製品化、再使用までの一連の流れを通じて、資源循環スキームをサプライチェーン全体で実証するもので、その流れは次のとおりです。
鹿島および竹中工務店は、リサイクル可能な素材で製造された当社製防炎シートを購入し、実際の施工環境で使用します。使用後の防炎シートは各建設現場で分別回収され、当社のリサイクル施設へ搬入されます。当社はブルーシートのリサイクルで培ってきた特殊洗浄や再生ペレット化などを進化させた自社技術により、防炎シートを再製品化します。再製品化された防炎シートを鹿島および竹中工務店が再び購入し、各建設現場で使用します。3社は、この資源循環スキームを継続的に運用し、本スキームの実現可能性を検証します。
【今後の展開】
3社は、本事業を通じて得られた知見を活用し、これからも建設業の課題に焦点をあてたマテリアルリサイクルを進め、循環型社会の実現に貢献してまいります。